ワクチンの是非
ワクチンの費用というのは医療機関によって異なりますが、ワクチンの内容は同じです。従って、近隣医療機関のホームページから比較して最も安い思われるところで接種を受けても問題ありません。
定期接種の対象の65歳以上の人、60~64歳未満でも一定の障害のある人の場合は、市区町村で一定期間は助成が受けられ、自己負担が軽減されることが多くなっています。
以上のように、インフルエンザワクチンは、接種すればインフルエンザに絶対にかからない、というものではありませんが、ある程度の発病を阻止する効果があり、またたとえかかっても症状が重くなることを阻止する効果があります。
さて、「インフルエンザの予防注射は打つべきか?」という命題ですが、まずは効果が100%ではないことを留意しておきましょう。その上でご判断ください。
不幸にもインフルエンザに感染・発症してしまった場合は、治療することになります。「一般療法」では、安静にして栄養と十分な睡眠を取ることになります。インフルエンザウイルスの活動や感染を抑えるには、室内湿度を加湿器などで50~60%に保つのが効果的です。水分も十分に補いましょう。
対症療法としては、発熱、関節痛などに対する解熱鎮痛薬、鼻水、くしゃみに対する抗ヒスタミン薬が使われます。ただし、市販の薬を自己判断で使用するのは、避けた方が賢明のようです。解熱剤については、使用しない方がいい場合もあります。自己判断せずに医師に相談してください。
また、抗ウイルス療法として、塩酸アマンタジン、ノイラミニダーゼ阻害薬もあります。これらの抗ウイルス薬は発病後 48時間以内に服用する必要があります。ただし、13歳以上に限るなど、いくつかの条件があり、医療機関に相談することになります。